夜勤つらい。行きたくなさすぎる。
似たような心境の方も多いのではないでしょうか。
夜勤・当直業務は少ない人数で慣れない業務をすることもあり、大変ですよね。
勤務時間が夜間というのも体力的にきついです。
苦手だった夜勤業務、少しでも楽に働けるように当時していた対策と今考える対策を問題別にまとめました。
夜勤業務がきつかった時のエピソードについてはこちらに載せています。
業務量が多い
夜勤を気楽に過ごすマインド
薬剤師として働く上で、大事なマインドの一つだと私が思っているのは
常に冷静でいること
です。
動揺しがちな私にとっては常に最重要課題です。
夜勤帯は悪条件が重なります。
日勤帯と比較してみましょう。
- いつもと異なる業務をする事がある
- いつもは寝ている時間に働く
- 人数が減る
このように、一目で分かるハードモードです。
しかし、どんな状況でも患者さんのために力を尽くすのが私達薬剤師の使命です。
全力を出すには冷静さを保つことが日勤帯以上に重要です。
ではどうすれば冷静でいられるでしょうか。
すぐに慌てる私の対策はこちらです。
開き直る
まさかの開き直り戦法です。
あ、待ってください、画面閉じないで。
夜勤帯をスイスイスムーズに終わらせようと思ったらいけません。
特に若手の間は分からなくて当たり前、できなくて当たり前です。
夜勤帯を任された薬剤師がすべき事は
- 急を要する業務に対応すること
- インシデントを起こさないこと
これだけです。
急がなくていいので、無理しなくていいので、今夜乗り切ることだけ考えましょう。
多少調剤が遅くても、電話に出られなくても大丈夫です。
本当に緊急事態の場合は、病棟の救急カートで対応される事が多いです。
急ぎの電話はまたかかってきます。
もちろん最善は尽くすべきですが、電話とれないこともありますよ。人数少ないのでしょうがないです。
ある程度開き直りましょう。
100点満点を目指さなくていいんです。
まずは30点取りましょう。
頼れるものはなんでも頼る
私の主観ですが、薬剤師という職業を選ばれた方は真面目な方が多いです。
これは病棟で他の職種の方にも何度も言われたことですが、私もそう感じます。
特に病院薬剤師という、給料よりやりがいを選んだそこのあなたはとても真面目で勤勉な方なのだろうと思います。
真面目さの種類の一つとして、他者に頼らず自分で何とかしようとする方が一定数います。
そんなあなたにお伝えしたい、夜勤を乗り切るための重要なマインドは
頼れるものはなんでも頼ってしまおうということです。
例えばDI業務が発生したけど、今いっぱいいっぱいで対応できない、泣きそう、みたいな時。
前提として個人情報は隠した上で
- まだ職場で残業してる同僚
- 同期LINEグループ
- 製薬会社DI室(営業時間内の場合のみなのでかなり限定的ですが)
- 大学の同級生
誰でもいいので助けてくれそうな人に泣きつきましょう。
例えば夜勤帯の薬剤師が一人で調剤監査をしないといけない時。
薬を取りに来た看護師さんにダブルチェックをお願いしましょう。
他者に頼るのは抵抗があるかもしれません。
大丈夫です。
意外とみんな快く引き受けてくれます。
抵抗感が強い方はこう考えてはいかがでしょうか。
人に頼れば一人で全て引き受けるより確実にミスのリスクは減ります。
患者さんの安全を守るためにも頼れるものには頼りましょう。
夜勤前にできる対策
仕事は事前準備が大事と言われています。
中でも一番重要だと思う秘密の対策を特別にお伝えします。
小手先編 | 仕事ができる話しやすい先輩の連絡先をゲットしておく
これです。
これができればもう安心です。
シゴデキ先輩の連絡先さえ手に入れておけば、もう怖いものはありません。
逆に言うと、先輩の連絡先だけは必ず手に入れておいたほうが良いです。
先輩の連絡先なしで乗り切るというのは
例えるなら、大学5年生の長期実務実習の時
指導薬剤師なしで、一人で患者さん対応する
ようなものです。
やればできるような気がしますか?
多分できる気がしないですよね。
優秀な学生さんであれば服薬指導はこなせるかもしれませんが、イレギュラーの対応が起きたら終了です。
夜勤帯にイレギュラーな事態が起きるとはどういうことか、例を挙げてみます。
- 夜間の麻薬払出しシステム更新のタイミングで急ぎの払出しを依頼された
- オーダリングシステムがダウンして手書き処方箋での払出しが必要になった
- 自分では調べる手段すら想像できない重くて急ぎの問い合わせが来た
いかがでしょうか。シゴデキ先輩の連絡先、手に入れたくなりませんか。
先輩には、夜勤帯に連絡するかもしれないことを予め伝えておきましょう。
もし実際に頼ることになったら、ちょっとしたお菓子等のお礼も忘れずに。
できれば数名分連絡先を知っておくと、より気が楽になるかもしれません。
小手先編 | 仕事ができる話しやすい先輩に夜勤をスムーズにこなすコツを聞く
これはどの仕事にも通じる真理だと思うのですが、仕事の上達のコツは真似っこだと思っています。
- 調剤鑑査や調製等の手技が速い先輩
- 薬学的知識豊富でどんな質問にでも答えてくれる先輩
- 全体を把握して的確に指示して部署を回してくれる先輩
いろんなタイプのかっこいい先輩がいますよね。
それぞれの先輩にコツを聞いておくといいです。
夜勤・当直帯の対策としては、特に調剤鑑査や調製等の手技が速い先輩を捕まえてほしいですね。
効率化や快適に過ごすためのヒントを得られるのではないかと思います。
先輩の真似は日勤帯業務でも業務習得の速さに直結します。
応用編として、日ごろから先輩を観察してみるといいかも。
小手先編 | 体調万全な状態で挑む
定番で退屈な対策かもしれませんがこちらも挙げておきます。
パフォーマンス維持のためには体調を整えることが大事ですよね。
- 充分に睡眠がとれている
- 精神が安定している
- 体調に不安がない(風邪引いてない)
この辺りはおさえておきたいです。
これらのうち、睡眠時間の確保と精神安定は比較的コントロール可能かと思います。
夜勤前は予定を詰めこみすぎず、ストレスになりそうなイベントは避けることをおすすめします。
夜勤後にできる対策
時間かけて対策編 | 次回に向けて反省点を確認する
夜勤が終わった後は疲れ切っていると思うので、まずはゆっくり休息をとりましょう。
しっかり休んで職場復帰したら、夜間帯の反省点を思い出して解決しておくと今後の自分を助けます。
疑問点は同僚に聞きましょう。
夜勤明けは身体的不調がある
夜勤前にできる対策
小手先編 | 夜勤を快適に乗り切るお役立ちグッズを準備する
アイマスク
夜勤中の仮眠は、すぐにメモが取れるように灯りがついた状態で寝る方が多いと思います。
そんな方におすすめなのはアイマスクです。
100均で売ってるので、お手軽にお手頃価格で手に入るのに、QOL爆上げです。
家の柔軟剤の香りで落ち着く効果もあります。
好きな香りのリネンスプレーを振ったりしてもリラックスできそうですね。
蒸気でホットアイマスク
アイマスクの中でも、蒸気でホットアイマスクは別枠でお勧めしたいです。
布製のアイマスクと比べて
- 高価
- 使い捨て
- ペラペラしてるので光を通す
というデメリットありますが、それでも推したいメリットがあります。
個人的な意見ではありますが
蒸気でホットアイマスクつけていると
- スムーズに入眠できる
- リラックス効果がある
- 覚醒時の満足感がある
短い仮眠時間で有意義に身体を休めることができます。
服装も寝具も制約がある夜勤中でも、蒸気でホットアイマスクがあれば満足感を感じることができます。
- 夜勤中寝つきが悪い方
- 夜勤時の仮眠後に疲れが取れていない方
- 夜勤後の倦怠感に悩んでいる方
一箱1000円はしないので、一度試してみて欲しいです。
ホットタオル
職場に電子レンジはあるでしょうか?
もし電子レンジがなくても、お湯が出る蛇口があればできます。
持っていくものはフェイスタオルと電子レンジ対応可能なお皿のみなので、今日の夜勤からできます。
リラックスできるのでとてもお勧めです。
ホットタオルの作り方 | 電子レンジ編
【必要なもの】
- フェイスタオル
- 耐熱皿かラップ
- 電子レンジ
【作成手順】
- フェイスタオルを水で濡らして絞っておく
- フェイスタオルをできるだけ小さく折りたたむ
- 耐熱皿に乗せるかラップで包む
- 電子レンジ500Wで1分間程度加熱する
- 肌に当てるのにちょうど良い温度になるまで冷ます
- 完成!タオルが折りたたまれた状態から少しずつ広げていくと温かい状態をしばらく楽しめます
ホットタオルの作り方 | お湯編
【必要なもの】
- フェイスタオル
- 熱いお湯が出る蛇口
【作成手順】
- 蛇口からできるだけ温度の高いお湯を出す
- フェイスタオルをお湯で濡らしよく絞る
- 完成!
【おすすめの使用部位】
- 首の後ろ…こわばりがとれてリラックスできます
- 眼の上
- 顔全体…朝のお化粧前もおすすめ
- 身体全体…さっぱりします
時間かけて対策編 | 自分がリラックスできる方法を日頃から探す
夜勤中にできる対策
夜勤中の仮眠は、仕事の効率を改善させることがわかっています。 0-4時に開始する20~50分間の仮眠は、眠気や仕事効率、疲労を改善させることが報告されています。しかし、仮眠時間を60分間と長めに設定した研究では、仮眠をとるとかえって仕事の効率が低下したと報告されています。これは、仮眠が長すぎると眠りが深まり、覚醒後の強いぼんやり感(睡眠慣性)が生じやすいためと考えられます。
(引用)健康づくりのための睡眠ガイド 2023, 厚生労働省
(参考)斉藤 良夫, 佐々木 司:病院看護婦が日勤ー深夜勤の連続勤務時にとる仮眠の実態とその効果.産業衛生学雑誌 40 巻 3号:67-74(1998)
夜勤後にできる対策
寝だめはしない
絶対に起きなくてはいけない緊張感がある
休憩時間に満足いく仮眠が取れない
当直室の布団がゴワゴワで寝心地が悪い
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